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合同会社パシュートの二宮です(‘ω’)ノ
入口商品とはお店で商品の存在をアピールしアクセス数を増やし新規のお客を獲得するために有効な選択肢のひとつです。
入口商品とは
入口商品とは新規ユーザーとの接点、入口となる商品です。
まだ価値の知られていないお店や商品の価値を知ってもらうために購入しやすい入口商品をきっかけに、お店や商品にアクセスしてもらう、そんな商品のことです。
入口商品は私たちの周りにも広く用いられています。
例えばコンビニの100円コーヒーも入口商品の一つです。
買い物客はCMなどを通じてコンビニでひきたてコーヒーが手頃な価格で飲めることを知り100円コーヒーを購入するためにコンビニに訪れます。
一度、美味しいコーヒーが飲めることを知ると通勤前やランチ後に定期的にコーヒーを求めコンビニに訪れる人が増えました。
中にはカフェラテなど高単価のものを試す人もいます。
また、パンやお菓子などの関連商品を購入するきっかけにもなりますね。
コンビニの100円コーヒーは入口商品の重要性を示しています。
このような例は世の中の様々な業種、業態で見ることができます。
入口商品はネットショップでも広く用いられ、商売を広げるのに大きな役割を果たします。
入口商品の考え方
入口商品を展開するのは3つの考え方があります。
お試し商品
お試し商品は入口商品を通じて商品を試してもらい、その価値を知ってもらうという考え方です。
商品の魅力が伝われば、より大容量の商品を購入してもらえ、定期的に商品を購入してもらえることに繋がります。
関連商品
入口商品を通じて、お店の品揃えを知ってもらうという考え方でお店の魅力や品揃えの良さを知ってもらえれば他の商品を購入するきっかけに繋がります。
主力商品
入口商品そのものが売りたい商品という主力商品という考え方もあります。
家電量販店が最新モデルのテレビを販売する、寝具店がメーカー人気の布団セットを販売する場合は、その商品自体に需要がありアクセス人数が見込める場合にはこれにあたります。
この3つの方法はお店によって、どれか1つを選ばなければいけない訳ではありません。
入口商品を増やしながら、3つを組み合わせて、お店全体でしっかり利益を確保しながら商売を続けていく店舗が多いです。
入口商品の作り方
入口商品は3つのステップを通じて作っていきます。
・自店分析
・市場分析
・商品選定
自店、市場を分析したうえで精度の高い入口商品を考えましょう。
自店分析
自店分析をする場合にはアクセス分析を行い、商品をマッピングして候補を絞ります。
入口商品候補の優先順位をつけます。
まずは、自店で売れている商品を確認し、売り上げ件数や売上金額の多い商品を洗い出します。
洗い出しが終わったらマッピングです。
入口商品の候補をアクセス人数、転換率をもとにエリアごとに分類します。
【A】 転換率 高/アクセス数 多
【B】 転換率 高/アクセス数 少
【C】 転換率 低/アクセス数 多
【D】 転換率 低アクセス数 少
アクセス人数が多く、転換率も高い【A】に位置する商品は入口商品として機能する可能性が高いです。
また、【B】、【C】に位置する商品も入口商品の可能性が高い商品です。
【B】はアクセス人数を増やせば売れる商品、【C】は市場のニーズは高いが購入まで繋げていない商品の可能性があります。
市場分析
検索ワードを分析しランキング商品の確認、売上上位の商品と比較し、どんな商品が入口商品候補になるのか洗い出します。
自店の所属ジャンルだけではなく、さらに深い階層の商品別ランキングまで調べることで入口商品が所属するジャンルの商品を分析しやすくなります。
参考になる商品の情報をより細かく見ることが重要です。
商品選定
洗い出した入口商品候補をもとに商品を絞り込みましょう。
これまで洗い出した候補を他店の商品と比較しながら絞り込みます。
お客様に入口商品を買ってもらうには何らかの選ばれる理由が必要です。
価格なのか、品質か商品ページの作り込みなのか、他のサービスなのか選ばれる理由を考えましょう。
入口商品の売り方
入口商品を売るには確実に商品ページにアクセスしてもらい購入してもらう必要があります。
アクセス人数、転換率アップのアクションの中で入口商品の売り方に関する施策について状況を確認しましょう。
アクセス人数を増やす
・検索ワードの改善
・検索画像改善
・商品点数アップ
・広告
・SNSの強化
アクセス人数対策は検索対策と広告の実施を中心に新規ユーザーを集める方法を押さえます。
転換率を上げる
・商品ページの改善
・決済方法の見直し
・送料の見直し
・ポイント・クーポンの施策
・サービス・発送体制の強化
・問い合わせ対応の拡充
転換率高めるため、入口商品の商品ページの作り込みは必須です。
【商品の利益】のもつ意味
お店を成長させるには売り上げだけじゃなく利益についても考えなければいけません。
商品を売ればどの位の利益が出るのか、それを理解しないとお店を成長させることはできません。
売り上げも大事ですが、利益も大事です。
利益が確保できなければ売り上げが上がっても経営は苦しい状態に陥ってしまいます。
自転車操業や資金繰りで悩まないように、利益の状況を確認したうえで計画的に店舗経営に取り組む必要があります。
売り上げと利益の両立でお店は成長する
利益は店の成長を助けてくれる存在です。
お店は商品をお客様に販売することで利益を得ます。
それを、集客や設備投資に回すことで、さらなる売り上げアップに繋げることでお店を継続的に成長させることができます。
利益をきっちり把握しないまま販売をすると集客や設備投資をするための投資がし辛くなります。
結果、得られる売り上げも伸びづらくなります。
利益を把握したうえで計画的に商売することが大事です。
商品の利益は自店の状況を把握するのに有効
商品の利益はお店の利益を構成する最小単位です。
・課題となっている点が発見しやすい
・計算しやすい
・運用しやすい
・改善に結びつけやすい
利益を把握するうえで、もっとも使いやすく身近な単位が商品の利益です。
商品単位で利益を把握することで黒字、赤字など課題になっている点が分かりやすくなります。
小さな単位で見ることで計算しやすく、運用しやすい、改善に結びやすくなります。
利益をしっかり把握することで自店の成長につながります。
商品の利益の見方
商品1個を販売した時の利益はビジネス会計の考え方では「限界利益」と呼ばれます。
利益にはいくつか種類がありますが売り上げから原価を引いたものが粗利、そこから更に変動費を引いたものが限界利益、さらに固定費を引くと営業利益が出ます。
シャツを販売する場合にはコストとして、原価、変動費を引くことで限界利益が算出できます。
この計算した限界利益が商品1個を販売した時に利益になります。
限界利益を計算することで分かることがあります。
・利益の規模が分かる
・投資の余力が分かる
限界利益を計算すると商品1個の販売で、その程度の利益を得られているかが分かります。
この金額がマイナスになれば売るほどにどれほど赤字になります。
商品の限界利益を見よう
限界利益をもとに商品を分析する指標が商品の限界利益率です。
限界利益率=限界利益(額)÷販売価格×100
この限界利益率は利益の貢献度をはかるために使う指標です。
高ければ高いほど利益に貢献している商品といえます。
商品の限界利益率を把握することで、ある商品の利益に対する貢献度をはかれます。
このような事がチェックできます。
・どの商品が、どのように利益に貢献しているか
・意図せぬ赤字に繋がっている商品はないか
・想像以上に利益を出せている商品はどれか
商品の限界利益率=(販売価格-原価-変動費)÷販売価格×100
商品の限界利益率はこの式で求める事ができます。
・販売価格を上げる
・原価を下げる
・変動率を下げる
この3つのパターンのどれかで高めることができます。
販売価格の値上げや商品の変更、仕入れ先の変更、包装材の見直しや販促の見直しなどで変えることができます。
限界利益率を上げるポイント
限界利益率を上げるためにはいくつかのポイントがあります。
ポイント1
1商品当たり20%~30%の商品の限界利益率は損益分岐の目安になることです。
何%かを定めるのは、お店の考え方や商材によるので一概には言えませんが、30%を切る場合は意図せず赤字になっていないか考えてみましょう!
ポイント2
商品の限界利益率は高いに越したことはないが、低いからダメなわけじゃありません。
低くても入り口商品なので顧客獲得のために必要なものもあります。
狙いを決めて運用できることが大事です。
ポイント3
規模が小さい時は規模拡大を優先する
EC専業の場合には年商3000万円以下なら売り上げ拡大を優先し事業を継続することを考えましょう。
商品の限界利益を活用して売れ筋商品を見直しましょう。